インプラントを入れる場合、何らかの原因で歯を抜くことになってしまったと思いますが、虫歯が原因で歯を抜くことになった方と歯周病が原因で歯を抜くことになった方では、治療法が変わることが多いです。
通常、虫歯が原因で歯を抜く場合は炎症が骨まで広がってしまっていることが少なく、歯を抜いた後の顎の骨がしっかりしている場合が多く、インプラントが入る骨がしっかりとしていることが多いです。
歯周病が原因で歯を抜くことになってしまった場合は、炎症が骨に広がっているため、骨が吸収して少なくなってしまっています。そのため、インプラントをする際に骨を増やす必要がある場合が多いです。また、インプラント治療と合わせて歯周病の治療や噛み合わせの治療をしないといけなくなることが多いです。
このページでは、歯周病の方のインプラント治療に関して、いろんなケースでの治療をご紹介いたします。
そこで、上記内容に関しましては、それぞれページを作成して詳しく内容をお伝えいたします。
歯を抜くことになってしまった・・・
ショックだと思います。
歯周病が進行してきて歯を抜くようになるとは言われてきたけど、ついにこの時が来てしまったかと。
歯周病を指摘された後、定期的に歯科医院に通っていたけどだんだんと悪くなり、ついに歯が揺れてきて炎症が周囲の歯に広がって早く抜くことを勧められた。
こんにちは。このページをご覧いただいた皆様は歯周病などで歯を抜くことになってしまい、インプラントをすることになっている、あるいはすでにインプラント治療を受けていられる方かと思います。上に書かせていただいたような歯を抜くことを勧められる状況が一般的な歯科医院では毎日起こっております。
歯を抜くことに対しては、納得しているけど、インプラントはちょとやりたくない方も多いでしょうし、入れ歯を入れるのはもっと嫌という方も多いのではないかと思います。このページでは、インプラントをする際に治療方法を判断するうえで有効な情報を書いていきます。
まず、インプラントに対して、未知のものだという不安があると思います。まずはインプラントについて知って頂きたいと思います。
また、歯周病の方の場合、1本歯が抜けたら1本インプラントをすれば大丈夫という場合が少なく、揺れている歯の対処法や、歯周病炎症が残っている歯の対処や歯周病で骨が吸収してしまった場合のインプラント選択や増骨方の選択など個人個人で行う必要な処置の選択を複数行わなくてはいけないため、ご本人で考えるのは面倒くさいことなのかと思います。
ただ、歯医者さんの言いなりになって、しっかりと考えて選択しないと後で後悔してしまうことになってしまいます。
歯周病で歯が5本6本となくなってきてしまうと、無くなった歯だけでなく全体的な治療を考える必要があります。入れ歯を中心に行う治療、インプラントを中心に行う治療など、10年20年後にも噛み合わせを安定させることを考えて治療を計画する方が有効な場合も多いです。
まずは、インプラントに関してわからないことを整理して、理解されることで、安心して治療に入っていけるものと考えております。なるべくわかりやすくインプラントのご説明をさせていただこうと思います。
現在、日本でインプラントの年間の販売本数は40万本を超えております。また、
世界では、何千万本とインプラントが使用されております。インプラント治療は世界的に認知された安全な治療と考えて良いと思います。
その反面、インプラントのメンテナンス不良によるインプラント周囲炎(インプラントの歯周病)の問題や、残せる歯も抜いてインプラントにしてしまうなどインプラントのモラルの問題などが報告されます。
インプラント自体は人工物ですので、打たなくて良いのであれば打たない方が良いと思います。ただ、インプラントをした方が、患者さまにとってメリットが大きいのであれば、なるべくインプラントが長持ちするような方法でインプラントを使用した方がいいと思います。
まず、インプラントをする前に、なぜ歯を抜いてインプラントをしなくてはいけないかを考える必要があります。
虫歯や、歯の破折のために抜いたのか、歯の根っこの先に膿がたまってしまい抜いたのか、歯周病で歯が抜け落ちてしまったかによって、インプラントを打つ前にしなくてはいけない処置がちがいます。
インプラントは人工物ですので、最近に対する抵抗性があるはずがありません。インプラントの周囲はできるだけ細菌がいない状況にすることが重要になります。
また、歯周病の方や、糖尿病、喫煙者の方はインプラントの成功率がさがります。インプラントをされる前に歯周病の治療、糖尿病の改善、禁煙などをされるのをお勧めします。
インプラントはしっかりとした骨の中に入れれば今のインプラントではだいたいどこのものでも長持ちします。値段の高いインプラントを入れる必要はありません。
しっかりと骨の幅を作り歯周病などの炎症をしっかりと押さえればインプラントは長持ちします。
インプラントの種類よりその後のメンテナンスでインプラントの持ちが変わります。
~インプラントの注意~
インプラントは保険外診療となります。当院では、インプラントの種類などによって料金がかわります。通常インプラントは、3つの部分に分かれており、人工歯根1本あたり11万円(税込)~土台(アバットメント)2万2千円(税込)~、上部構造5万5千円(税込)~の料金となります。奥歯のインプラントを行う場合は118万7千円(税込)~となります。
白い歯にする場合や、土台をジルコニアにする場合、人工歯根を高級なものにする場合など料金がかわります。
料金に関しましては、標準的な治療を行なった場合の料金となります。骨を増やす治療などを行う際には別途料金がかかります。
リスクについて
インプラント治療は、外科治療となります。治療後に腫れたりや出血することや、お痛みが出ることがあります。外科的な治療ですので、治療後に糸でしっかりと縫う必要があります。尖ったものが刺さってしまったりして歯茎が開くと出血してしまうリスクがあります。また、吸収してしまった骨を回復する増骨処置を行う場合は、腫れ・痛みの症状が強く出る場合があります。
インプラント治療などの無料カウンセリングお問い合わせ
神田ふくしま歯科
東京都千代田区神田鍛冶町3−2−6F スターバックス上
0120−25−1839
03−3251−3921
差し歯がとれたら歯が残っていない!
こんな場合、抜いてインプラント治療やブリッジ治療、入れ歯が勧められるでしょう。
このケースでは歯を残す事ができました。歯茎の位置をずらして歯の健全な部分を歯茎の上に露出させる事で歯の支えが安定します。
このケースのように虫歯が深くても抜いてインプラント治療にならずに済むケースもあります。
当院の特徴として、インプラントのみをやっているのではなく、しっかりとした歯周病の処置をして、インプラントが歯周病にかからないようにしています。
インプラントにも歯周病菌が付着することがわかっており、インプラント周囲炎と言って歯周病と同じように顎の骨が溶けてしまいます。インプラントの方が、歯周病の場合より重度に骨がなくなるため、インプラント周囲炎でインプラントを除去する場合は、かなり大掛かりな骨の再生を行わなくてはいけなくなる場合が多いように思います。
残っている歯が歯周病にかかっている場合はインプラントの成功率がさがると考えております。安全性を考えるならしっかりと歯周病を治して、最低でも歯周ポケットが3ミリ以下で出血のない状態にしてから、インプラントを行いたいと思います。
歯周病の場合あごの骨が吸収してしまっているため、基本的にそのままインプラントをしてしまうと、長い歯のインプラントになってしまい、お掃除のしにくい、インプラントを長持ちさせられないことになる場合があります。
ソケットリフトという言葉をご存知ですか?
上の奥歯を抜いて長期間放置してしまったり、歯周病が重度になってから歯を抜いた場合、歯を支えているあごの骨が吸収してしまい、上あごの骨の厚みがなくなります。
上あごの奥歯の骨は、すぐ上が上顎洞という副鼻腔のため、あごの骨の厚みがなくなってしまうとインプラントを入れるための骨の厚みが足りなくなります。
そのため、上顎洞という空洞に骨を作る処置を行い十分な厚みを作ってからインプラントを入れます。
この方法をソケットリフトと呼んでいます。
ソケットリフトを行うことで上の奥歯に骨がなくていんプラントができないと言われた方もインプラントを入れることができるようになります。
また、簡単な処置のため腫れや痛みが出ることはほぼないのが利点です。
インプラントの20年成功率が95%以上と言われているなかで、インプラントの安定性は確実なものになっています。
10年以上前インプラントの値段は20万円〜30万円しましたが、今では通常の歯科治療と同じように行われていますので、値段が当然下がってきています。10万円〜20万円が相場となっています。
インプラントの安全を保障するために必要な値段とはいくらでしょうか?安全性が確実なら、安全を保障する価格の上乗せが必要ないので安くなります。
個人的には材料費が2割程度と考えていますので、インプラントは10万円〜15万円が妥当なのかと思います。
インプラントの料金はこちら
当院の特徴として、インプラントのみをやっているのではなく、しっかりとした歯周病の処置をして、インプラントが歯周病にかからないようにしています。
インプラントにも歯周病菌が付着することがわかっており、インプラント周囲炎と言って歯周病と同じように顎の骨が溶けてしまいます。インプラントの方が、歯周病の場合より重度に骨がなくなるため、インプラント周囲炎でインプラントを除去する場合は、かなり大掛かりな骨の再生を行わなくてはいけなくなる場合が多いように思います。
残っている歯が歯周病にかかっている場合はインプラントの成功率がさがると考えております。安全性を考えるならしっかりと歯周病を治して、最低でも歯周ポケットが3ミリ以下で出血のない状態にしてから、インプラントを行いたいと思います。
歯周病の場合あごの骨が吸収してしまっているため、基本的にそのままインプラントをしてしまうと、長い歯のインプラントになってしまい、お掃除のしにくい、インプラントを長持ちさせられないことになる場合があります。
歯の抜けた本数の多い方のインプラント治療は、どうしても高額になってしまったり、お掃除が大変になってしまったりしてだめになってしまったり、何かと大変です。
特にこれから10年20年とインプラントで生活していくとなると、インプラントの周りのお掃除をご自身でするのがどんどん難しくなっていく60歳以上の方には、他人の手でメンテナンスをすることも考えていかなくてはいけません。インプラントを沢山入れて何本かに炎症を起こしてしまったら、外したり、被せ物を切り取ったり、また何本もインプラントを打ち直したりしなくてはいけません。
そこで、お勧めなのが、インプラントオーバーデンチャーという方法です。インプラントは総入れ歯の方で、2~4本入れればよく、お掃除も入れ歯を外してインプラントの上の部分だけ磨けばいいので、たとえ寝たきりになってもお掃除を簡単にしてもらうことがでできます。掃除が簡単なのでインプラントが歯周病にかかる可能性も減ります。
取り外すのが絶対だめという方はブリッジ方式となります。基本的に入れ歯をしっかりと咬めるようにするものです。
お値段がお得で、インプラントのブリッジといって固定式で取り外せないものの半額以下になります。
まとめますと
長所 お掃除が簡単で歯周病になりにくい
お値段が、ブリッジに比べて安い
歯茎の吸収が大きくても骨を作らなくても済む
インプラントのない入れ歯より小さい形にできる
短所 入れ歯です
インプラントをする前に一度ご検討されてはいかがでしょうか?
90歳の方です。あごの骨の吸収が大きく入れ歯では大好きなお肉を食べれなくなっていました。前歯にインプラントを入れることで、大概のものは食べれます。
また、お掃除も簡単です。
3か月に一回のメンテナンスにお越しいただいています。
クリップで止めるだけで、しっかりとくっついています。
もちろん外れません。動かず、しっかりと噛めて喜ばれています。お値段、入れ歯代も含めて50万円でした。
インプラントの入れ歯(インプラントオーバーデンチャー)の長所まとめ
通常、総入れ歯の方は、内側の歯茎を全部覆ってしまいます。
そのため、熱を感じなくなり食事の味が悪く感じたり、発音しにくくなったり、当たっていたかったりします。
インプラントの入れ歯では、しっかりと噛めるうえ、食事の違和感、発音、痛みが、なくなります。
インプラントのバーでがっちりととまります。
クリップで止めるだけなので簡単に入れることができます。
また、クリップが緩んできても簡単に入れ替えることができます。
ご自身の歯も残して入れ歯の支えになりました。
インプラントは大丈夫か?
という質問を最近よく聞きます。
インプラントの先進国である北欧の国で、今インプラントの炎症が問題となっていることからも、インプラントが大丈夫と気軽には言えません。
値段の高いインプラントが大丈夫?
そんなわけはありません。
インプラントは天然の歯に比べて細菌に対する抵抗力が弱いものです。一緒です。インプラントの値段で安全性は変わりません。
必要なのは、インプラントにならないようにすることです。
セラミックの歯は天然の歯より汚れが付きにくいので頑張って磨かなくても大丈夫です。それよりも磨く力が強すぎたりして歯茎がさがってしまう方が心配です。
セラミックの歯を歯磨きする時はやわらかい毛の歯ブラシを使用してください。また、鉛筆を持つ感じでもっていただきそっと磨くことが大切です。
当院ではセラミック専用の歯ブラシも用意しております。
くれない塾の内藤先生お勧めの歯ブラシです。
指でつまむため、自然と力が入らないようになってます。
セラミック治療を受けられた方は、定期的に病院にお越しください。
歯ブラシが強すぎないか確認いたします。
また、クリーニングをすることで、歯の白さを保ちます。
インプラントって聞いたことがあると思いますが、どんなイメージでしょうか?
人工の歯と説明をしている記事もあると思いますので、本物の歯のような形をイメージされるかもしれません。
あまりどんなものかご存じないでしょうから、インプラントの構造をご説明したいと思います。
インプラントは3つの部品に分かれていて、骨の中に埋まるチタン製のインプラントフィクスチャー部分と人工の歯の部分とアバットメントと言われる土台の部分です。
3っつに分かれていることで、人工の歯が壊れてもインプラントの埋まっている部分はそのままで、人工の歯だけ交換することができます。また、アバットメントを調整することで、きれいな角度で人工の歯を入れることができます。
杉並区のインプラントページ、60歳以上の方にお勧めのインプラントのページを更新しました。
少ない本数のインプラントで確実にかめるようになり、お掃除も簡単な治療方法
荻窪のバス路線
北口からは関東バスと西武バスの路線、南口からは関東バスの路線が発着している。
2010年10月19日より乗り場が一部変更された。具体的には、ロータリー内に設置されている2・3番乗り場の停留所を歩道側に移設し、ロータリー内を歩行する危険性を排除している。なお、停留所が青梅街道沿いに設置されている西武バスの路線と一部の関東バス路線については変更がない。
注記なきものは関東バスの運行
0番のりば
1番のりば
2番のりば
3番のりば
4番のりば
降り場 - 荻11・荻12・荻12-1・荻13・荻14・荻17・荻18系統の降車専用
注記なきものは西武バスの運行
5番のりば
6番のりば
7番のりば
8番のりば - すべて関東バス
9番のりば
すべて関東バスの運行
1番乗り場
2番乗り場
3番乗り場
4番乗り場
インプラント(implant)とは、体内に埋め込まれる器具の総称である。
医療目的で広く行われ失われた歯に代えて顎骨に埋め込む人工歯(デンタルインプラント)、骨折・リウマチ等の治療で骨を固定するためのボルトなどがある。
心臓ペースメーカー、人工内耳の埋め込み部分のように電力が必要なインプラントもある。通常の機械のように有線での電力供給はできず電池交換も難しいため、電磁誘導や長寿命の原子力電池などが使われる。
美容目的、特に豊胸目的で乳房に埋め込むインプラントやファッション目的で皮下浅くに埋め込むインプラントもある。
英語のdental-implantからの輸入語でデンタルインプラントと呼ばれ、単にインプラントと略称されることが多い。その他、人工歯根、口腔インプラント、歯科インプラントなどの呼称がある。インプラント体を手術的に顎骨に植えて、インプラント体表面と骨の結合(オッセオインテグレーション)を期待し6週間から6ヶ月間の治癒期間を待ち、その上に人工歯冠・上部構造を何らかの方法(スクリュー、セメント、磁石など)で装着する一連の治療を、インプラント治療と呼ぶ。ブリッジや有床義歯と違って、天然歯の状態により近い機能・形態の回復が得られることが多く、また周囲の歯を削ったり、それらに負担をかける必要がないため、インプラント治療を受ける人は近年、増加している。
現在、実用に供されている人工臓器の中では、最も完成度の高いものであると考えられる。
インプラント治療にはしっかりした顎骨が必要なため、歯周病、破壊的な抜歯、長期間の可撤式義歯(入れ歯)の使用などで歯槽骨を喪失している人は、顎骨のほかの部分や腰などから骨を移植(自家骨移植)または、βTCPや脱灰乾燥した牛骨など(人工骨)を填入して、インプラントを埋め込む(歯科医は、「埋入=まいにゅう」と呼ぶ)土台となる骨を構築する手術を必要とする場合が多々ある。
失った歯を人工材料で補う試みは古くから行われてきた。上顎骨に鉄製のインプラントが埋まった紀元2世紀から3世紀の古代ローマ時代の人骨が発見されており、このことはすでにインプラント治療が試みられていたことを示している。7世紀のマヤ文明の遺跡で発掘された 20歳代女性の下顎骨に天然の抜去歯2本と貝でできたインプラントが埋まっており[1]、歯石がついている事、周囲に骨造成がエックス線検査で確認できる事[1]からかなり長期に機能した事を示しており世界で最初の実用 に耐えたインプラントだと考えられている。
インプラントが臨床に登場したのは1910年代。1913年にグリーンフィールドが円筒型のインプラントを開発し、これが近代インプラントの祖と評される事が多い[1]。1930年代にはスクリュー型、1940年代にはらせん型のインプラントが考案された。しかし予後は著しく悪かった。インプラント治療最大のブレークスルーと言われるのが 1952年スウェーデンのルンド大学で研究を行っていたペル・イングヴァール・ブローネマル教授によって、チタンが骨と結合すること(オッセオインテグレーション)が発見され、チタンがインプラントに応用されるようになった事。これによりしっかりと骨に結合するインプラント治療が可能になった。動物実験を経て、1962年から人間に本格的にインプラント治療が行われるようになった。ただ、ブローネマルク教授が歯科医師ではなかった事などがあり、批判的な立場の歯科医師も多く普及には至らなかった。1978に初のデンタルインプラントのコンセンサス会議が、ハーバード大学とアメリカ国立衛生研究所の共催で開催された[2]。この会議はデンタルインプラントのデータ収集と分析の評価基準と標準が確立された象徴的な会議であったと評価されている[2]。大きな ターニングポイントとなったのは1982年のトロント会議。そこで予後15年の症例が報告され、一大センセーショナルを巻き起こし、北米を中心に普及が始まった。インプラントの形態は大 きく分けてブレードタイプと呼ばれる板状のものとルートフォームと呼ばれる歯根様のタイプがあるがルートフォームが主流になり現在に至る。ルートフォームは当初はシリンダータイプと呼ばれる滑らかな表面だったが、ネジ状の形態の方が初期固定に有利とわかり、現在のインプラントにはネジ山(スレッド)がつくタイプになっている。 さらに骨との結合を早期かつ強固にするため、フィクスチャー部にHA(ハイドロキシアパタイト)をコーティングしたインプラントが登場した。HA は生体の成分と同様の成分を有し、骨形成において骨誘導能(バイオインテグレーション)が期待できる。HAではインプラント周囲1.5㎜まで骨ができるのに対し、チタンでは周囲0.3㎜が限界であるとの実験結果もある。日本でも1990年代に入りさまざまな製法が開発され、特に再結晶化HAをコーィングしたインプラントでは100%近い結晶度を実現。現在では早期のインテグレーションが得られるインプラントとして、広く臨床に応用されるようになっている。その他。また1991年に表面が機械研磨(いわゆる削りだしの状態)より強酸で表面処理をした方が骨との結合がより強くなるという論文が発表され、それ以降各社表面をブラストや強酸により処理しラフサーフェス(微小粗雑構造)を作るようになり表面性状の良さを競っている。現在さらに表面をフッ素コーティングをする事により骨伝導と石灰化が惹起され、治癒が早まると注目されている[3]。日本ではまだ認可されていないが数年のうちに日本でもフッ素コーディングタイプのインプラントが登場する事が予想される。このようなインプラントの改良により予後は日々向上している。また適応も骨再生誘導療法などが開発され、歯槽骨の再生により拡大している。2005年には、ジルコニアアバットメントが日本国内で薬事法の認可を受け[4]臨床応用が始まり審美的治療の幅も広がっている。
現在デンタルインプラントの10年生存率はシステム、患者の年齢などにより左右されるがおおむね90%以上となっている。また、インプラント治療施設に来院する患者の平均年齢は年齢的には若く、しかし歯周病などの影響が顕在化する40代-50代が一番のボリュームゾーンとなっている[5]。高齢者に関しては全身疾患などの影響によ症例数が少ない[6]。しかし、 高齢化の社会情勢を受けて、患者数は増加傾向にある。高齢者の治療成績はENG-FORSらが80才以上の133人に固定性の上部構造を装着し5年残存率が上顎で93.0%、下顎で99.5%を示したと報告[7]、日本においても鶴巻が、25人を平均27.2ヵ月調査し、累積残存率98.6%の結果を得た[8]。以上より高齢者のインプラントの治療成績も若年者に対しそれほど劣ったものではない[8]。しかし全身合併症、手術時合併症に留意す る事が必要である。
インプラントの構造は、顎骨に埋めるフィクスチャー部と被せ物の支台となるアバットメントからなり、双方が一体となった1ピースタイプ(1パーツタイプ)と別々になった2ピースタイプ(2パーツタイプ)が現在の主流である。特に日本人は、顎骨の凹凸が欧米人に比べて少なく、1ピース1回法での適用範囲が広く、臨床に広く応用されるようになっている。
インプラントの治療計画作成の方法には補綴主導型(トップダウントリートメント)と外科主導型の2種類がある。
インプラント手術の目的はフィクスチャーの埋入ではなく、機能、審美の両面の改善であるため、理想的にはトップダウントリートメントが望ましい。しかしトップダウントリートメントでは骨量として必ずしもベストではない位置にフィクスチャーを埋入する事となるためGBRが必要となる事が多くなり人工骨などの充填材の質に依存する事となる。一時期はトップダウントリートメントでの治療計画が流行したが人工骨の吸収による不良予後のケースも散見されたため、現在は外科主導型でフィクスチャーをしっかりと埋入するという事に重きをおくという考えに揺り戻しがおこっている状況である。ただ、トップダウントリートメントが理想であるという事実は変わりなくより吸収の少ない精度の高い人工骨等の充填材の開発により将来的にはトップダウントリートメントが主流になると考えられる。
インプラントの術式は1回法と2回法の2つがある。近年はインプラントの改良により初期固定が格段に良くなったため、フィクスチャーの定着率は1 回法と2回法で有意差はほとんどなくなってきている。よりシビアなケースの場合、またGBR等の骨増生手術を同時に行う場合は2回法が選択され、その他の場合には1回法が選択される。1回法の場合は即日仮歯を入れる即時加重を行えるメリットもある。ただ、通常小規模な診療所では導入しているインプラントの種類は1ないし2種類であるため、導入しているインプラントの種類で術式が決まる場合も多い。
上顎洞底に近い、下顎神経に近接している、骨量が垂直的または水平的に少ない等の場合にそれを解決するために補助手術が行われる。
天然歯の場合は歯根と骨の間に歯根膜があるため咬合した際30μm沈下する。しかしインプラントの場合はフィクスチャー(インプラント体)が骨にダイレクトに固定されているため、沈下量は5μmである。そのため、天然歯と同等の咬合を与えるとインプラントにオーバーロード(過重負担)がかかり補綴物の破損、インプラントのロスト等の問題が起こる。そのためインプラントの咬合調整は歯根膜がない事を考慮し天然歯より25μm低く調整する。
ナソロジー的な咬合の考え方として前歯は臼歯が完全に沈下した時点で初めて前歯部が接触する咬合の付与が推奨されている。臼歯部の歯根膜による沈下量は前述の通り30μmであるため上下歯で合計60μmとなるが、前歯部にも当然歯根膜があるため補正され、天然歯の場合は臼歯が軽く咬み合う際に前歯部は30μm離開している事が望ましい。一方でインプラントの場合は歯根膜がないため前歯部の調整の際は60μmの離開量が必要となる。
インプラントを臼歯部で3本並べて配列する際、一本を2~3mm横にずらして配列するとベクトルが分散され水平力が20~60%軽減するという報告がある。この配列方法の事をオフセット配列と呼ぶが、臼歯部の清掃性が劣るケースがあった。1990年代、各インプラントメーカーが直径の太いワイドタイプインプラントを開発発売したために、クラウンブリッジタイプの上部構造では、このような配列よりも、骨幅がある限りは、部位ごとに適切な直径のインプラント埋入を行うことが推奨される。
HA被覆インプラントは2011年現在、全インプラントの30%を占めるに至っている[10]。HA被覆インプラントの利点は、植立時にインプラントと骨組織間に密着を必須としないこと、インプラント周囲の骨形成不全に至る可能性が低いこと、骨不良部位にも適応可能であることである[11。インプラントへのHAのコーティング方法はプラズマ溶射が主流であるが、プラズマ溶射はアモルファス相を多く含むためHAの組成が不均一になり骨結合の欠落、HA皮膜の溶出というリスクの報告もあり、この問題を解決する方法としてHA皮膜を薄膜化することが検討され、スパッタ法、イオンビーム法、レーザーアブレーション法などが開発されている。
インプラントは様々なデータがあるが一般的に200本入れると5本は定着せずに脱落(ロスト)してしまう。 ロストの原因には以下のものが考えられる。
この他に近年、オッセオインテグレーションに関与する遺伝子が発見され注目されている。これは遺伝子的にインプラントが定着しづらい人の存在を示唆する。将来的には術前にインプラントに適した体質かどうか検査を行うという展望が予想され、それによりインプラントの成功率の向上が期待されている。この分野の研究はアメリカで特に進み日本では岡山大学歯学部などで研究されている。
インプラント治療におけるひとつの課題は治療期間である。以前はインプラント手術から最終補綴物(被せ物)を被せるまで、約半年を通常としていたが、この期間、患者はある程度の不自由を課せられていた。しかし現代医学におけるMI(Minimal Intervention)を実現するためには、治療期間の短縮が望まれ、HAコーティングインプラントの骨誘導などによる早期治癒がクローズアップされるなど、インプラントメーカーにおいては治療期間の短縮にしのぎを削っている。次いで、骨の再生や増生は可能であるが、インプラント周囲に歯根膜を再生させることは出来ない。この歯根膜がインプラントに存在しないことが、天然歯と比べた時の大きな相違点である。歯根膜は噛む力の感知の役割を果たす感覚器でもあり、歯根膜のないインプラントは、咬合機能圧に対する反応が天然歯とは異なると報告されている。天然歯とインプラントを長期に並存させようとする場合に不具合が生じることがありうる。
また、歯科医師の過剰および政府による診療報酬削減により、新しくインプラント治療を始める歯科医師も多く、手術の技術、経験、経過観察などのレベル差が大きいといったことがある。
インプラントは単独での埋入に加えて下記にあげる用い方もある。
インプラントは世界に100〜200種類が存在すると言われている。
日本で主に臨床で使われている代表的なものを以下に記す。